新型コロナウイルス(COVID-19)に対する当院の対応について
2020.04.04
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する当院の対応について
先日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する日本生殖医学会からの
声明が発表されました。(この声明は現時点での情報をもとに策定されたもので、今後の
状況の変化に応じて変更される可能性があることのご留意ください。)
3月11日WHOがパンデミックを宣言しましたが、日本国内では感染者数が増加し、
感染拡大防止に様々な対策が取られています。
COVID-19が、妊娠、特に妊娠初期の胎児に及ぼす影響は明らかになっておらず、
母体から胎児への感染の可能性は不明です。妊婦だからCOVID-19の感染リスクが高いとは言えません。
しかしながら、妊婦において、一般的に肺炎を合併した場合、非妊時に比べ重症化する場合があること、まだ妊娠中安全に使用できる治療法が確立されていない点から、妊娠後のCOVID-19感染への対応に苦慮することが想定されます。
以上のことから、出来るだけ妊娠を避け、不妊治療を中断することを推奨するように、という勧告が突然出されました。
当院の推奨方針としては、
*タイミング法や人工授精については、延期 ただし希望があれば治療継続可能
*体外受精では採卵までを行い、全胚凍結し、移植は延期
となります。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症がいつ収束するのか、いつ有効な治療薬が出来るのか、全く現時点では予測がつきません。
年齢的に卵巣機能の低下が危惧される方や、人工授精や、体外受精でなければ妊娠しにくい方、また社会的な理由から今でなければ妊娠のチャンスが限られる方など、待ったなしの方もおられるはずです。
よって、当院としましては、健康に留意しながら治療継続を希望される患者様には、
個々に話し合い、納得する形で治療方針を決定したいと思います。
またこの勧告前にすでに移植周期に入られている患者様の治療は継続いたします。
中止希望がありましたら、お申し出下さい。
また不妊治療を受けているすべての方は、他の方と同様、マスク着用、手洗いや外出を控えていただくなど感染拡大防止策に努め、事態の一刻も早い収束に向けて、免疫力を
高めていく体作りをしていきましょう。
当院では、患者様が不安に感じないよう、職員のマスク着用、アルコール消毒、職員の毎日の検温など、今後も感染予防対策に努めております。
一刻も早く、皆様と共に笑顔を迎えられる日がくるようにと願っています。