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着床不全検査(EndomeTRIO:ERA/EMMA/ALICE)

反復着床不全とは、体外受精において、40歳未満の方が良好な胚を4個以上かつ3回以上移植しても妊娠しない場合をいいます。
この検査は着床しない原因を3つの視点から探していきます。

ERA(子宮内膜着床能)検査 受精着床に適した時間や時期(着床の窓)には個人差があります。
着床の窓を調べて適切な移植の時期を判断するための検査です。
EMMA(子宮内マイクロバイオーム)検査 子宮内の細菌バランスが崩れると、着床の環境に影響することがわかってきています。
子宮内の細菌環境が胚移植に適している状態かどうかを判定します。
ALICE(感染性慢性子宮内膜炎)検査 慢性子宮内膜炎は繰り返す原因不明不妊に高頻度で存在します。
その慢性子宮内膜炎の原因菌を検出する検査です。

ERA検査によって着床・妊娠率の向上、さらにEMMA/ALICE検査により子宮内環境を整えることで着床・妊娠率を向上させることを目的として行います。3つの検査を、一度の検体採取で同時に行うことができます。不妊の原因はこれだけには限りませんが、できる検査で原因を1つずつ減らしていき、少しでも早く妊娠していただけるように、と考えております。

当院では2018年11月より着床不全検査(TRIO)を開始し、
2019年3月までに、15名に実施致しました。
ERAでは9名に「着床の窓」のずれがわかりました(60.0%)。
EMMAでは13名に子宮内細菌のバランスの崩れがみられました(86.7%)。
ALICEでは1名に慢性子宮内膜炎がみられました(6.7%)。
その後移植のタイミングを調整し、乳酸菌の膣錠や抗菌剤による治療を行った結果
5名が妊娠に至っています(33.3%)。

上記の結果より当院では、この検査の必要性は高いと感じております。 当院で治療されている方で、必要と思われる患者様には医師よりご提案させていただいております。 ご提案がない方でも、こちらの検査が気になる方はお気軽にご相談ください。

検査結果の統計報告

検査会社より以下の発表が報告されております。

TRIO

2017年までに世界60か国で45,000例の検査を実施し、そのうち37%にあたる1,665名が標準的な着床時期からずれている(non-receptive)という結果が報告されています。

子宮内膜生検
非受容期: 受精卵の着床に適した時間や時期がずれている
受容期: 受精卵の着床に適した時間や時期がずれていない

非受容期と診断された37%の患者に対し、それぞれの正しい受容期にて胚移植(個別化された胚移植)をした結果、妊娠率は24%向上したと報告されています。

EMMA

ラクトバチルス属の菌の割合が90%以上を占める人(正常)と、90%に満たない人とで、体外受精の結果を調査し、以下の表のような結果が出ています。

ラクトバチルス属が90%以上 ラクトバチルス属が90%未満
妊娠率 70.6% 33.3%
妊娠継続率 58.8% 13.3%
生児出産率 58.8% 6.7%

* igenomix社データ

検査費用

ERA・EMMA・ALICE 検査料金 * 全て消費税を含んでいます

検査項目 検査料金
ERA ¥132,000
EMMA+ALICE ¥77,000
ALICE ¥55,000
TRIO ※1 ¥187,000

※1 TRIO=ERA+EMMA+ALICEのセット検査

* 検査費用に加えて採血料やお薬代が別途必要となります

【検体不良による再検査について】

ERA検査は、検体の採取が難しく、検体不良として再検査になる場合があります。
検体不良で再検査になった場合、検査料は無料ですが、採血料やお薬代は必要です。予めご了承ください。

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