卵管鏡下卵管形成術(FT)につきまして(保険適用)
自然妊娠をお望みの方へ
卵管が詰まっていたり、精子や卵子が通過しにくくなるといった卵管閉塞は、不妊症の主要な原因となっております。
このような卵管に起因する不妊症に対しまして、当院では、内視鏡を使用した「卵管鏡下卵管形成術」という治療を実施しております。

FTは詰まっていたり狭くなっている卵管を通すカテーテル手術です
- 1.治療器具は内視鏡(卵管境)を内蔵した
細い管(カテーテル)です。
- 2. カテーテルを膣から子宮へと挿入し、
卵管に近づけます。
- 3. カテーテルの風船(バルーン)を
膨らませ、卵管の中へバルーンを
進めます。
- 4. 詰まっていたり、狭くなっている
部分を拡げます。
- 5. 最後に通過障害が改善したことを
卵管鏡で確認します。
子宮卵管造影で見る通過性回復の様子

- FTに適した時期
- 月経終了から排卵までの期間がFT治療に適しています。
排卵後は子宮内膜が厚くなり、卵管の入口が見えにくくなる場合があります。
また、月経間際だと、子宮内膜が出血しやすい場合がありますので排卵前をお勧めします。 - 麻酔について FTは通常、静脈麻酔で行います。
- FT実施後の妊娠率について 卵管の開通率90%以上で妊娠率は30%~35%と言われています。
- 健康保険(高額療養費)利用について 健康保険適用となります。限度額認定証を窓口に御提出していただければ、 次のような負担となります。
所得区分 | 金額 |
---|---|
ア:901万円超 | 252,600円+医療費の約1% |
イ:600万円超~901万円以下 | 167,400円+医療費の約1% |
ウ:210万円超~600万円以下 | 80,100円+医療費の約1% |
エ:210万円以下 | 57,600円 |
オ:住民税非課税世帯 | 35,400円 |